2015年2月20日金曜日

きづいたこと

「SHIROBAKO」が本当に面白い.まだ終わっていないけれど,'10 年代のアニメ史には確実に残る名作になるだろうし,(元々,評価高いけれど)水島監督の評価もすごく上がると思う.そんな,「SHIROBAKO」を見ていて,なんで「風立ちぬ」はあんな良さを感じないアニメだったのか,ということに気付いた.

このふたつのアニメの共通項は「ものを作ることへの情熱」を描いているところだと思うけれど,かたや過去の栄光にすがるだけの出涸らしに近い,辛うじてものを作るという "作業" をしている老い耄れの過ぎ去りし情熱への憧憬を描いた作品,かたや気鋭の俊英であり「働き過ぎ」という評価がなされるほどの監督の制作への現在進行形の熱意を反映した作品なのだから,出涸らしの過去の自分を美化(過大評価)したオナニー作品がつまらないのは当然とも言える(そう考えると,出涸らしよりもっと先輩にあたる高畑監督の「かぐや姫の物語」を作れちゃう熱量はマジパねぇ…….「かぐや姫」は,高畑監督の「今の技術を使えばアレもできる!コレもできる!あ!アレも試してみよう!アニメ制作マジ楽しい!」感がすごい作品だったもの).

たぶん,「風立ちぬ」が「いい」と感じる人は,過去の情熱や熱に浮かされて全霊を捧げていた時代への憧憬に共感できる,もう挑戦をやめちゃった人なんじゃねーかな,と思う.そう思うと,あの映画を「いい」と感じる日がきて欲しくないなと思ったり……

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